スライドショー【長谷川等伯作品】

長谷川等伯について

長谷川等伯は、桃山時代に狩野永徳率いる狩野派と対抗し、「自雪舟五代(せっしゅうよりごだい)」を名乗り長谷川派の長として活躍した画家です。1539年(天文8年)、能登国の戦国大名・畠山氏の家臣である奥村文之丞宗道の子として七尾に生まれ、幼い頃に染物屋の長谷川宗清の養子に迎えられたと伝えられています。

晩年、等伯が自ら語った芸術論を、親しくした本法寺第十世・日通上人が綴った『等伯画説』(京都市・本法寺)の画系図によると、どうやら養父・宗清も絵描きであった可能性が高く、宗清にも学んだのではないかと考えられています。

石川県七尾美術館 ホームページ参考

長谷川等伯について

三十番神図(さんじゅうばんしんず)

三十番神図(さんじゅうばんしんず)

長谷川等伯(信春)重要文化財
1幅 94.5 x 39.1cm 絹本着色
永禄9年(1566) 富山県高岡市・大法寺(だいほうじ)蔵

信春時代に描いた仏画のなかでも、とりわけて華麗な色彩が施されている。三十番神は、ひと月三十日の一日ずつに一神をあてて守護神とされた、法華経を進行する人たちを守る善神である。
大法寺には本作品と永禄7年(1564)、等伯26歳のときに描いた「日蓮聖人像(にちれんしょうにんぞう)」など3幅の仏画が伝わっている。それぞれは、丹念に細かく描写されていて、信春時代の日蓮宗関連の画業に携わる活動内容と作風の特色が色濃くうかがえる。

日堯上人像(にちぎょうしょうにんぞう)

日堯上人像(にちぎょうしょうにんぞう)

長谷川等伯(信春) 重要文化財
1幅 97.5 x 49.0cm 絹本着色
元亀3年(1572) 京都市・本法寺(ほんぽうじ)蔵

白い法衣をまとう本法寺の第八世日堯上人が説法する姿。上人の清らかな人格が描写されているかのようである。
この作品の署名によって等伯と信春という絵師が同一人物であると確認され、昭和13年(1938)、土居次義氏によっり「長谷川等伯信春同人説」が発表されることとなった。長谷川等伯研究史上、極めて重要な作品である。
等伯の生家奥村家の菩薩寺は能登にある日蓮宗寺院の本延寺で、本山が本法寺であった。等伯はこの本法寺の伝手(つて)によって上洛し、京都や堺で活動した。

仏涅槃図(ぶつねはんず)

仏涅槃図(ぶつねはんず)

長谷川等伯 重要文化財
1幅 792.8 x 521.7cm(本紙) 紙本着色
慶長4年(1599) 京都市・本法寺蔵

釈迦(ブッダ)の入滅の様子を描く。弟子たちや動物が集まり、釈迦の死を嘆き悲しむ。
華やかな描き表装を含めれば高さ10mにもおよぶこの大涅槃図は、完成時に宮中で披露された後、等伯によって本法寺に寄進された。首を上下左右にゆっくりと振らなければ全貌をみることはできない。その迫力はみる者を圧倒する。

日通上人像(にっつうしょうにんぞう)

日通上人像(にっつうしょうにんぞう)

長谷川等伯 重要文化財
1幅 106.7 x 51.6cm 絹本着色
慶長13年(1608) 京都市・本法寺蔵

本法寺第10世住職の日通上人の死に際し、等伯が70歳のときに描いた肖像画。日通上人は本法寺中興の祖といわれ、等伯とは住職と壇信徒という関係に留まらず、長きにわたり交友があった。控えめな色彩、力強い描線は、上人の清新な人柄までも写し取ったかのようである。画面からは、上人を失った等伯の悲しみを感じることができる。

利休居士像

利休居士像 春屋宗園賛(せんのりきゅうぞう しゅんおくそうえん)

長谷川等伯 重要文化財
1幅 80.6 x 36.7cm 絹本着色
文禄2年(1593) 京都・表千家不審菴(おもてせんけふしんあん)蔵

千利休没後5年目に描かれた肖像画。利休の個性が余すところなくあらわされている。等伯が生前の利休に相対し、その表情を写しとった画稿をもとに描いたもののようで、リアリティに富んだ描写がなされている。
絵の上部に記された賛文は、三玄院住職の春屋宗園が記した。宗園、利休、等伯の三人は大徳寺三門の増築の場で合い見えている。彼らの交わりをうかがう上で、極めて貴重な肖像画である。

枯木猿猴図

枯木猿猴図(こぼくえんこうず)

長谷川等伯 重要文化財
2幅 各155.0 x 115.0cm 紙本墨画
16~17世紀 京都・龍泉庵(りょうせんあん)蔵
没後400年特別展・東京会場:前期陳列【2月23日(火)~3月7日(日)】 京都会場:後期陳列【4月27日(火)~5月9日(日)】

当時もてはやされた中国の画家牧谿(もっけい)の国宝「観音猿鶴図」(大徳寺蔵)の猿図に学びながら、換骨奪胎して自らの筆法であらわした。ふわふわとした猿の柔らかな体毛と力強い樹木の輪郭線のコントラストが等伯の水墨画の真骨頂である。

等伯画説

等伯画説(とうはくがせつ)

長谷川等伯 重要文化財
1冊 27.3 x 20.0cm 紙本墨書
16世紀 京都・本法寺蔵

本法寺第10世住職の日通上人と等伯、二人の交友から生まれたものが「等伯画説」である。日通は、等伯との会話から、等伯の絵画観、雪舟を意識した画系の流れ、等伯自身を物語るエピソードなど、折に触れ書き留めた。日本最古の画論書「等伯画説」は、二人の友情から生まれた奇跡的な史料といえよう。

山水図襖(さんすいずふすま)

山水図襖(さんすいずふすま)

長谷川等伯 重要文化財
4面 各176.7 x 94.5cm 紙本墨画
天正17年(1589) 京都市・圓徳院(えんとくいん)蔵

もとは大徳寺三玄院の室内を飾っていた障壁画。等伯は同年に大徳寺山門―金毛閣の天井画、柱絵も手掛けている。等伯が京都画壇に確かな基盤を築きはじめた頃の作品である。
中国名画に学び、自らのスタイルを模索しつつ描いた樹木や空気の描写には、代表作「松林図屏風」につながる水墨表現の萌芽がみられる。桐紋を散らした唐紙に描かれた珍しい水墨画である。

月夜松林図屏風

月夜松林図屏風(げつやしょうりんずびょうぶ)

6曲1双 各150.5 x 351.0cm 紙本墨画
17世紀 個人蔵

近年、新たに知られることとなった月夜の情景の松林図屏風。国宝「松林図屏風」とほぼ同じ松林を描いているが、月が出て、紙の裏面全面に墨を塗る事で、夜の静けさがあらわされている。
作者については等伯自身によるもの、等伯に非常に近い弟子、等伯の子、あるいは孫の代の絵師などさまざまな説が出されている。

烏鷺図屏風(右隻)

烏鷺図屏風(うろずびょうぶ) 右隻

長谷川等伯 重要文化財
6曲1双 各154.0 x 354.0cm 紙本墨画
17世紀 千葉・川村記念美術館蔵
没後400年特別展・東京会場:後期陳列【3月9日(火)~3月22日(月・休)】 京都会場:前期陳列【4月10日(土)~4月25日(日)】

晩年の代表作。流麗な筆のタッチで形作られた樹木を背景に、左に黒光りするカラス、右にサギを描く。カラスはぐるぐると激しく争い、サギはおだやかに飛翔し、羽を休めている。黒と白、動と静の強いコントラストが画面を満たしている。
等伯は、カラスやサギのほか、猿や虎など動物たちをしばしば描いたが、それらの表現には動物たちへの優しいまなざしが感じ取られるものが多い。

烏鷺図屏風(左隻)

烏鷺図屏風(うろずびょうぶ) 左隻

長谷川等伯 重要文化財
6曲1双 各154.0 x 354.0cm 紙本墨画
17世紀 千葉・川村記念美術館蔵

晩年の代表作。流麗な筆のタッチで形作られた樹木を背景に、左に黒光りするカラス、右にサギを描く。カラスはぐるぐると激しく争い、サギはおだやかに飛翔し、羽を休めている。黒と白、動と静の強いコントラストが画面を満たしている。
等伯は、カラスやサギのほか、猿や虎など動物たちをしばしば描いたが、それらの表現には動物たちへの優しいまなざしが感じ取られるものが多い。

花鳥図屏風

花鳥図屏風(かちょうずびょうぶ)

長谷川等伯(信春)
6曲1双 153.7 x 349.8cm 紙本金地着色
16世紀 個人蔵

没後400年特別展にかかわる作品調査によって、等伯の作品であることがわかった。金碧画の花鳥図で、松や藤の花、滝の流れなどが優美に描かれている。松の樹皮や枝ぶり、取りの描写などから等伯が「信春」と名乗っていた40歳前後の作品とみることが出来る。智積院の金碧障壁画を描く前から金碧画製作の実績を積んでいたことを示す極めて重要な作品である。

松に秋草図

松に秋草図(まつにあきくさずびょうぶ)

長谷川等伯 国宝
2曲1双 各228.0 x 331.0cm 紙本金地着色
文禄2年 京都・智積院(ちしゃくいん)蔵


楓図

楓図(かえでず)壁貼付

長谷川等伯 国宝
4面 各172.5 x 139.5cm 紙本墨画
天正17年(1589) 京都・智積院(ちしゃくいん)蔵

天正19年(1591)、3歳で夭折した豊臣秀吉の長男、鶴松の菩提を弔うために建立された京都の祥雲寺(現在の智積院)に描かれた障壁画。70cmを超える太い幹の楓は、両腕を広げるように雄々しい姿で描かれ、紅葉や木犀、鶏頭、萩、菊の草木は、幼くして亡くなった鶴松を包み込むように優しく画面を彩る。
ライバルの狩野永徳が創り上げた、画面から飛び出さんばかりに巨木などの対象を描く「大画様式」を意識しながら、狩野一門の作品には見られない自然描写をみせ、なおかる叙情性を備えた長谷川一門独自の美的特質が、みる者の目を奪う。

松林図屏風(右隻)

松林図屏風(しょうりんずびょうぶ) 右隻

長谷川等伯 国宝
6曲1双 各156.8 x 356.0cm 紙本墨画
16世紀 東京国立博物館蔵


松林図屏風(左隻)

松林図屏風(しょうりんずびょうぶ) 左隻

長谷川等伯 国宝
6曲1双 各156.8 x 356.0cm 紙本墨画
16世紀 東京国立博物館蔵


没後400年 特別展「長谷川等伯」

【東京展】
会期
… 2010年2月23日(火)~3月22日(月・休)*計25日
休館日
… 月曜休館(ただし3月22日は開館)
開館時間
… 午前9時30分~午後5時、金曜日は午後8時まで
観覧料
… 一般・当日/1500円(前売/1300円、団体/1200円)
  大学生・当日/1200円(前売/1000円、団体/900円)
  高校生・当日/900円(前売/700円、団体/600円)
会場
… 東京国立博物館(台東区上野公園13-9)
主催
… 東京国立博物館、毎日新聞社、NHK、NHKプロモーション
一般問い合わせ
… 電話:03-5777-8600
ホームページ
… 展覧会ホームページ:http://www.tohaku400th.jp/
  東京国立博物館ホームページ:http://www.tnm.jp/
【京都展】
会期
… 2010年4月10日(土)~5月9日(日)*計27日
休館日
… 月曜休館(ただし5月3日は開館)
開館時間
… 午前9時30分~午後6時、金曜日は午後8時まで
観覧料
… 一般・当日/1400円(前売/1200円、団体/1100円)
  大高生・当日/900円(前売/700円、団体/600円)
  中小生・当日/500円(前売/300円、団体/200円)
会場
… 京都国立博物館(京都市東山区茶屋街527)
主催
… 国立博物館、毎日新聞社、NHK京都放送局、NHKプラネット近畿
一般問い合わせ
… 電話:075-525-2473
ホームページ
… 京都国立博物館ホームページ:http://www.kyohaku.go.jp/